7663 高麗川駅
JR川越線、JR八高線の乗り換え駅である高麗川駅の駅舎の建て替えが進んでいる。
来週12月8日日曜日から、完成した橋上駅舎の共用を開始して、現在の駅舎の使用を終了することになった。
川越駅から20分ちょっとの高麗川駅の現駅舎は、八高線開業時からあって、実に91年にもわたって使われたことになる。
長らく川越に住んでいながら、まったくと言っていいほど乗ったことがない区間だった。
平日の7時台というのは、初めてだ。
どれだけの利用者がいるんだろうと思ったら、これが想像以上の多さ。降りる一方だと思い込んでいたが、途中の武蔵高萩駅などでは、むしろ乗ってくる人のほうが多かった。
高麗川駅に着いて、しばらくすると、高崎方面から八高線のキハ110系気動車がやってきた。
この車両も、引退が発表されていて、いずれ“葬式鉄”でいっぱいになるだろう。
川越線から八高線八王子まで直通する列車と、川越線川越駅方面、そして高麗川駅から高崎駅方面に折り返す3本の列車が停車した状態となった。
乗り換えには、線路とホームの構造上、地下通路や新しくできた跨線橋を通らないといけない場合もある。
それぞれに乗り換える人が、これまた想像以上に多く、また高麗川駅で乗降するお客さんも多いので、とてもこぢんまりとした駅ながら、人の動きはかなり活発な印象。
現駅舎を見ると、周囲は仮囲いが遮るような感じで、全体がわかりづらい。
駅前は、たくさんの人たちが行き交う賑やかさとは“無縁”で、いたって静かだ。
コンビニはもちろん、目立つ店もない。
目立つのは、駅まで家族を送る車と、バスを待つ行列くらいだ。
川越線と八高線八王子方面の列車は、朝のラッシュ時でも、20分に1本しか来ないが、どちらも単線で当駅で列車交換(行き違い)をするのと、それに合わせて、八高線高崎方面行きの列車もやってくる。
列車がやってくるときに限って、とても賑やかになる感じだ。
木造駅舎の入口には、駅員たちからのお別れのメッセージ、駅舎内には利用者からのメッセージが貼られていて、どれも名残惜しそうな内容だった。
自分は最初で最後の利用となったが、かつては日本のあちこちにあった、こうした木造駅舎はとても懐かしかった。
よほど歴史的価値がないと、こうした古い駅舎は取り壊される運命にあるのだろうが、なんだか寂しい。
かと言って、残すのにも、コストも含めて維持は大変そうだし…。
ひととおり、高麗川駅の様子を見た後、再び川越線に乗って、川越駅に向かう。
八高線の高崎行きと高麗川駅同時発車だったため、しばらくのあいだ並走する様子を楽しむことができた。