7661 なんか鼻につく…
一度も使われたことのない言葉が、新語・流行語大賞に選ばれたと話題になっている。
近年は、誰もしっくりこない言葉が選ばれることが多いが、さすがに“使われたことのない”言葉が、新語・流行語大賞というのはどうしたことか。
世の中の流れが早すぎて、新語はできてもすぐに過去になってしまうし、流行語も同じようなもので、あっという間に忘れ去られてしまう。
そんな時代の新語・流行語大賞は、もはや流行っているかどうかではなく、その年を象徴するような言葉と割り切ったのかもしれない。
選定理由を見るとそれを確信する。
10月に行われた衆議院選挙、自民党の選挙公約が「ルールを守る」。国権の最高機関で法律を制定するセンセイ方の公約がこれ。
不適切にもほどがありませんか?
「ふてほど」という、誰も使ったことのない言葉をあえて選んだのは、その最後の言葉が言いたかっただけなんだろうなぁ…と。
どこか「いいオチでまとめてるでしょ?」という雰囲気が醸し出されている感じがして、なんだか鼻につくのは、穿った見方だろうか?
こうした状況から見て、もう新語・流行語大賞自体その役目を終えたと言ってもいいと思う。
テレビや新聞といったメディアの力が急速に影響力が低下したことで、国民全体で同じ考えを共有するのは過去のことになりつつある。
インターネットやスマートフォンの普及で、人々の興味や関心がますます細分化し、さらに世代間のギャップや対立が先鋭化していく一方だ。
こうした状況を考えると、かつてのように日本全体で、新語や流行語が広まるということは考えづらい。
それでも、”無理矢理”この企画を続けていく限り、毎年のように結果にみんなで文句をつけることが”年中行事”となっていくのだろう。