7649 特別展「没後50年記念 福田平八郎×琳派」
日本画家・福田平八郎の画業をたどる特別展「没後50年記念 福田平八郎×琳派」を鑑賞。
福田平八郎…もう日本画はけっこう観てるはずなのに、すぐに思いつかなかったし、これまでも取り上げたこともなかったようだ。
《彩秋》1点を除いて写真撮影不可。
展覧会のポスターなどでも紹介している《筍》は、”絵画”というより、どこか”デザイン”といった印象を持った。
《竹》なども、かなり大胆な構図ですごく印象に残る作品だった。
福田平八郎を検索してみたら、《漣》(さざなみ)という作品は、重要文化財に指定されているようだったが、ここで展示されている作品は別のもののようだ。
どうやら似たような作品のようではあるが、他と比べて、モチーフのデフォルメぶりが極端なのだ。
ありていに言えば、ただ波打ってるだけ?だ。
でも、やっぱりこれはこれで、さざなみに見えてきて、これはこれでいいんじゃないかと思えてくる。
初期から晩年、そして絶筆までの作品を鑑賞することができた。
芥子、鮎、桃、花菖蒲など、きっと、こだわりを持って描き続けたであろうなと思わせる作品もあった。
琳派の影響が感じられるそうだが、解説を読まないと正直よくわからなかった。
平八郎の作品は会場全体の半分くらいで、後半は、琳派の作品を中心に紹介している。
琳派の特徴としては、「たらしこみ」、「背景に金箔や銀箔を使用」、「画面構成の大胆さ」にあるとされる。
琳派には弟子というものが存在せず、「私淑」(ししゅく)というかたちで継承されたとされる。
私淑は、辞書的には、「尊敬する人に直接には教えが受けられないが、その人を模範として慕い、学ぶこと」とされている。
今風に?いえば、“リスペクト”に近い感じだろうか。
直接教えを乞うてないのに、ある意味“勝手に”学んで自分のものにしたら、“パクリ”とも言われかねない気もする。
学んだことを咀嚼して、自分なりの形に仕上げていくことは、かなり難しいだろうなぁ…なんて思った。