7633 AWT FOUCUS
この週末は、さまざまな美術館やギャラリーが参加する「アートウィーク東京(AWT)」が開催されている。
そのなかで、美術館での作品鑑賞とギャラリーでの作品購⼊というふたつの体験を掛け合わせた「買える展覧会」というコンセプトの「AWT FOCUS」を鑑賞。
こちらを鑑賞することにしたのは、この会場である大倉集古館の年間パスポートを持っていると「AWT FOCUS」も無料で観られるということがきっかけ。
ふだん禁止されている館内の写真撮影が自由というのは嬉しい。
だから、意匠の凝った天井や階段室にある動物とか、今回のイベントとは別のところの写真を撮ってしまった。
AWT FOCUSでは、「宇宙の構造」「手、身体、祈り」「見えない力」「自然界の循環とエネルギー」の4つのセクションに分かれて作品が紹介されている。
それぞれのセクションに分かれてはいるが、鑑賞して見ると、あまりそれらの違いを感じることはなかった。
いくつか気になったのは…
大根?
向山喜章《maruyulate—E, W》
解説によればこれは、”月”だそうだ。自分にとっては、どう見ても”大根”だった。
似た感じの作品が上下に並んでいたが、上は生の大根で、下は煮た大根。
どっちにしても大根だった。
ダイヤグラム?
縦と横に打たれた釘を結ぶ糸が整然と並んでいる。
一般の人たちはこれをどう見るかわからないが、自分にとっては、「ダイヤグラム」にしか見えない。
急行などの速達列車のない普通列車のみで運行されいている路線のようだ。
なんか気になる”人工物”
ローラン・グラッソ《Studies into the Past》
写真や絵画に”謎の巨大な人工物”が浮かんでいる。
どこか騙し絵のようにも見えるし、夢を見ているような気にもなってくる。
取り立てて、何かを強く訴えかけてくるわけでもないのに、なぜか引っかかる不思議な感覚になった。
それほど広くない館内で作品を盛りだくさん紹介しているせいか、ちょっとごちゃごちゃした感じだった。
でも、ものすごく混雑しているわけでもなかったので、それなりに落ち着いて鑑賞できた。
とかく、現代アートは、とっつきにくいというか、理解が難しかしいと感じることが多いが、ここで紹介されている作品は、あまり抵抗がない気がした。
このイベントのコンセプトである「購入」に至りそうな作品があったかというと、それはちょっと微妙だった。
強いて挙げるなら、赤松音呂《チョウズマキ》は候補になるかな?
いや、そんなことを考えるより、そもそも買えるだけの経済的な余裕があることが大前提になりそうだ。