人類の起源/篠田 謙一(監修)

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人類の直接の祖先の誕生は約700万年前とされ、現生人類である「ホモ・サピエンス」が誕生するのは約30万年前だ。

それまで、さまざまな人類が誕生しているが、注目すべきは、2010年にデニソワ洞窟から発見された指の骨と臼歯のDNA分析によって、これが未知の人類「デニソワ人」だ。

しかも、その洞窟では、ホモ・サピエンス、ネアンデルタール人の遺物も見つかっていて、異なる3種の人類によって利用されていたことがわかる。

そして、この3種は数十万年にもわたって共存し、互いに交雑していたこともわかってるそうだ。

結果的にホモ・サピエンスだけが、生き残ることになるが、なぜ他の2種が絶滅したのかについての研究が続いているという。

ちなみに、このデニソワ人は、約1万数千年前まで生存していた可能性もあるそうだ。

このエピソードからしても、突如現れたように見える「デニソワ人」のように、今後の研究から、これまでの常識があっという間に変わってしまうことがわかる。

われわれ人類がアフリカから出て、全地球に生息地を広げていくグレートジャーニー、各地で独自の発展を遂げたエピソード、さらに日本人はどこからきたのかといった、とても興味深い話が盛りだくさんだった。

イラストなどを多用して読みやすかったが、気になる言葉などについて、あとから見返せるように索引などがあれば、より理解が深まったのではないかと思った。

Posted by ろん