7621 企画展「瓶細工 大妻の至宝」
大妻女子大学博物館で開催中の企画展「瓶細工 大妻の至宝」を鑑賞。
昨日に続き、初めて訪れる大学博物館だ。
瓶細工とは、球体の胴に狭い口が付いた丸底フラスコ状のガラス瓶に、手毬などを入れた手工芸品のことで、”ボトルシップ”みたいなものか。
瓶細工は、大妻女子大学創始者、大妻コタカの手芸裁縫の原点とも言えるほどの存在だという。
大妻の毬型類細工の特徴として、毬は宙に浮いていているとのこと。
つまり吊っている糸に毬の重みがすべてかかっているため、経年劣化や、移動時など衝撃で糸が切れることがあって、取り扱いには細心の注意が必要なのだそうだ。

鞠以外にも、人形や水引、おだまき(糸巻)、花籠など、さまざまな瓶細工が作られた。
いったいどうやって作るのか、思いを巡らせながら、鑑賞するのが楽しい。
瓶の口は狭いのに、それよりはるかに大きな物が入っているのだから、摩訶不思議な世界だ。
《豊年俵》の作者古山キンは、均等の大きさの米袋を簡易に瓶に入れる技法をみ出して、なんと特許を取得しているという。
瓶細工「高野切」の作者、三上草抄は書を用いた作品を作るにあたって、書家の植村和堂に師事して仮名文字を習いなおしたという。
後半では、瓶細工の作り方についての解説があった。なんとなく想像した作り方ではあったが、絶対に入れるのは難しそうな瓶の口よりも大きな”畳”の謎はそのままだった。