7614 陸軍板橋火薬製造所跡見学(旧理化学研究所)
午前中の旧野口研究所エリアの特別公開に続き、午後は旧理化学研究所板橋分所の特別公開へ。
こちらも以前からその存在はよく知っていた。
フェンスに囲まれたかなり古い建物で、ひとけをまったく感じられない、ちょっと近寄りがたい場所だったから、今回の公開は楽しみだった。
公開開始の13時から30分ほど経ったくらいに建物に入って見学開始。廊下を進んでいくと、何やら床にレールをレールを埋めたようなところがあったり、研究を進めるためにかなりの改造をしたと思われるようなところがあったり、歴史を感じさせられる。
途中、非公開の部屋もあるが、窓ガラス越しになかの様子を見ることができる。
多くの部屋は、ほとんど何も残されていないが、かつてここで研究をしていたという宇宙線観測装置が残っていたり、コンピュータを設置するために高床式にしているところなどがあった。
日本人で初めてノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹の提唱で導入されたのが、今でいうスーパーコンピューターで、宇宙線の観測データの解析に使われたそうだ。
一番奥の部屋は、何も残っていなかったが、見るからに窓ガラスが古く、まるで時間が止まっているかのような、不思議な空間だった。
もともと公開を予定していなかった場所も、追加で公開されていて、穴の空いた天井から屋根が見えた。
屋根は軽い素材でできているそうで、これは、万が一火薬が爆発した際に被害を最小限に食い止めるための工夫なのだという。
地下も行けるようになっていた。
地下室があるなんて、外からはわからなかったが、行ってみると、まったく何もない状態だった。
旧野口研究所エリアも含めて、いろいろ気になるところだらけだった。
史跡公園として、きれいに整備されると、この雰囲気は失われてしまうだろうから、またぜひこうした機会を作ってもらえるとありがたい。