7569 旧草軽電鉄廃線跡を探す
以前、旧草軽電鉄の旧北軽井沢駅舎を訪ねたことがあった。
旧草軽電鉄の駅舎が残っているのは、この旧北軽井沢駅だけで、それ以外には、その痕跡の多くが失われているとのことだった。
しかし、実際に走っていたところの廃線跡くらいは、ぜひ見てみたいと思って調べてみたが、60年以上も前に廃止され年月が経ち過ぎて、その痕跡はなかなか分かりづらくなっているようだった。
それでもなんとか、”当たり”をつけて行ってみることにした。
その現場に向かう途中、物置などに転用された貨車や大型バスなどを見かけて、つい立ち寄り。
市街地ではあまり見かけないし、時代が流れ、こうした物置もどんどん減っていると思われる。
ネットでの検索によれば、ここから直進方向に線路が延びていたという。
ここは、後方が北軽井沢駅と前方が栗平駅で、軽井沢方面に向かっている位置にあたる。
この先に川があって、そこを越える橋脚跡みたいなのがないか、奥まで歩いてみることにした。
多少人が入っている形跡はあるが、道路として整備されているわけではないところを歩くので、なかなか歩きづらい。
前日の雨のせいか、草に水滴がついていて、靴がかなり濡れてしまった。
場所がわからないまま、川まで降りたが、手掛かりなし。
ふたたび川の淵まで上がってみると、大きなきがない2、3mの隙間ずっと前方に延びているところがあった。
ここにつながる道路もないことから、おそらくここが、旧草軽電鉄の線路後と考えて良さそうだ。
このまま歩いていく。
突然、神社の鳥居が現れる。
参道に踏切があったのかな…と思わせる光景だった。
もうちょっと行ってみたい気もしたし、どうしようもなく歩けない感じではなかったが、前述のとおり草に水滴がたくさんついていて、靴がどんどん濡れしまうため、ここで歩くのを断念。
以前も行っているけど、せっかくなので、旧北軽井沢の駅舎に寄ってみた。ホームがあった場所に立つ。
先ほどの場所からここまでレールがつながっていたのだ…ということに想いを馳せる。
鉄道がなくなってからも、ここは北軽井沢の中心地として機能しているようで、大きな駐車場や北軽井沢停留所として、現在も軽井沢と草津を結ぶバスや、渋谷に向かう高速バスなどが発着している。
しかし、ここでも乗務員不足は起きているようで、乗り切れない場合は次のバスに乗るような案内があった。
でも、本数が極めて限られていることを考えると、次のバスという選択肢は、あまり考えたくない。
帰りがけ、今度は、鉄道コンテナが倉庫として使われている光景を発見。
これも見ると、なぜか気持ちが昂る。
”国鉄”の文字も読み取れた。