7543 東京まるっと山手線
ふだん山手線に乗務している運転士と車掌が企画したという「東京まるっと山手線」というイベントに参加する。
一緒に行く予定だったおじゃこが、体調不良で参加できなかったのは残念だった。
当日キャンセルはいなかったみたいで、受付で2人分の乗車証を受け取った。
山手線ではちょっと珍しい貸切列車で、行先表示に「団体 PARTY」と表示している。
山手線11両編成の乗車口は、10号車と2号車の2カ所だけで、乗務員が乗車証をチェックしている。
少し早めに着いてしまったが、車内に入って座れるのはよかった。
各車両に社員が配置されていた。
受付から乗車するまでにも多数の社員が対応しているし、この企画がかなり手間がかかっていることを感じさせる。
現役の山手線の運転士や車掌が企画したというだけあって、パンフレットはどこか手作り感がある。
電車は、外回り方向に、13時35分にゆっくりと発車。
車内放送の内容も、きっと企画したメンバーで考えたのかな…と思わせる感じ。
車窓の景色は、ふだん見るものと特別の違いはないのだけど、ゆっくり走っているだけでも、ちょっと新鮮に見える。
この列車は、ほぼすべての駅を通過するが、必ず停車しないといけないのが、この駒込駅だという。
それはなぜか?とクイズということだったが、最初どうしても答えを思いつくことができなかった。
正解は、踏切の動作確認のためだった。
駒込-田畑間に、山手線唯一の踏切があるのは知っていたが、必ず停車しないといけないということは思いつかなかった。
悔しい。
駒込駅を一旦停止したあと、ほどなくして出発。どの駅にも止まらないが、ゆっくりと進んでいく。
車内放送で、車窓からの見どころを紹介していく。
鶯谷駅で左手を見て…ということで、まず見えたのはいかがわしいホテル街だったから、何を紹介するんだろう…と思ったら、東京スカイツリーが見えるとのことだった。
どれ?…と見ようとしたら、京浜東北線が視界を遮った。
上野駅を出発したら、右手に西郷隆盛像がちょっとだけ見える…と紹介されたので、見ようとしたら、山手線の内回り電車に遮られた。
受付のときに、取材が入るかもしれない車両でも大丈夫か?と尋ねられたが、特に問題ないとして、指定されたのが、いま乗っている2号車だった。
読売新聞の取材で、ちびっ子たちが写真を撮られていた。
電車はゆっくり進む。
見慣れた景色ではあるが、みんなが写真を撮っていると、つい自分も釣られて取りたくなってしまう。
いつもホームで見ている浜松町駅の小便小僧は、今日に限って、通過する山手田電車の中から見た。
羽田空港アクセス線の工事も、ゆっくり走る車窓から見ることができた。
とてもいい企画だと思うのだけど、唯一気になったのが、車窓から見える電車として紹介しているのが、JR東日本限定だということだった。
ちびっ子たちは、そんな”大人の事情”なんて知らないのだから、たとえ他社でも東海道新幹線を”無視”するのは、いかがなものろう?
通過する電車の中から、高輪ゲートウェイ駅、続いて、品川駅を眺める。
京急品川駅の工事の様子が見えたが、前回来たときから大きく変化しているようだった。
また行かなきゃ。
白金桟道橋という架道橋が、ドラマ「東京ラブストーリー」のロケ地として使われた…と、紹介があったが、ちょっと古すぎかもしれない。
調べてみたら放送は、33年前の1991年だった。
ただ2020年にリメイクされたドラマもあるから、そっちの方を指してるのかな?
世界で最も混雑している交差点として、車内放送で紹介があった。
そして、原宿駅近くの、宮廷ホームの紹介もあった。
山手線が通過運転すること自体珍しいが、世界最大の駅である新宿駅を通過するというのは、さらに珍しいことかもしれない。
ちょっと意外だったのは、沿線から見える景色の紹介の中で、東急歌舞伎町タワーに触れていたこと。
もちろん比較的新しいランドマークだし、特徴ある外観だから、おかしくはないのだけど、並走する東海道新幹線は紹介しないのに、なぜ?という感じがした。
ただその際には、今回のように、”社員総出”ではなく、もう少し簡素化するところも必要だろう。