7068 ポケモン×工芸展
今回、久しぶりに金沢にやってきたのは、国立工芸館で開催中の企画展「ポケモン×工芸展」を観るためだ。
以前申し込んだ賛助会員の特典として、無料の招待券が届いたのがきっかけだった。
国立工芸館は、以前は、東京国立近代美術館の隣にあったが、2021年4月に金沢に移転している。
時刻は10時をちょっと回ったところだったが、もう行列ができていて、びっくり。すっかり意識から抜けていたが、どうやら入館は予約優先になっていたようだ。
以前から、今日この時間に来るのがわかっていたのに、うっかりしていた。
予約なしの行列に並んで、20分ほど外で待ってから入館。
予想以上の盛況ぶり。平日だと思って油断していた。
それでも、少しずつ人の流れを避けつつ、じっくり観賞していく。
一流の芸術家というのは、どんなものがモチーフであれ題材であれ、見る人の予想以上の結果を出すものなんだということを実感させられる。
この企画展に参加するにあたって、初めてポケモンに触れた作家の人もいたようだ。
できあがった作品はもちろんだが、作者が思う自分の強みや扱っている素材など、なぜそのポケモンを作ろうと思ったのかといったところ含めて作品の一部なのだと思う。そうした背景とともに作品を鑑賞していく。
訪れた人たちは、自分も含めて、みんなバシャバシャ?写真を撮っていた。
それはまるで、ポケモンをゲットするサトシみたいな感じになっていたのかもしれない。
予想通り、楽しむことができた。
国立工芸館の隣にある石川県立美術館へも足を伸ばす。
こちらは、客層がまったく違うし、そもそも入館者の数が全然違うので、いたって静かだ。
興味深かったのは、金沢における金箔の歴史、そして、あえて薄暗い照明で作品を照らす陰翳(いんえい)コーナー。金箔は、けばけばしさを感じることもあったが、薄暗いなかにあると荘厳さが際立つことがよくわかる。
すべての作品は撮影不可だが、なぜか国宝と重要文化財に指定されている作品2点だけが撮影可能となっていた。