7040 花を愛でつつ原発事故の被災地へ…1

旅行・見学・イベント

福島県大熊町と福島第一原子力発電所の見学ツアーに参加できることになった。

今年は3月11日の東日本大震災の被災地を巡る旅ができなかったが、こちらには何としてでも行きたいと思っていたので、無事に出発できて本当に良かった。

ツアーは明日だけど、いろいろと見てこようとちょっと遠回りして向かうことにした。

まずは東北新幹線で郡山まで向かう。

たまたま乗ったのが山形新幹線(E3系1000番台)で、東北新幹線”やまびこ”と併結をしないで単独で走る”つばさ”だった。

そして、郡山からは磐越東線(キハ110系)に乗り換え、いわきに向かう。

つばさ121号で郡山へ
つばさ121号で郡山へ
磐越東線に乗り換え
磐越東線に乗り換え
ずいぶん前に、一部区間は乗った気がするのだけど、全線を乗りとおすのは初めて。

そうなると、つい、”かぶりつき”で前方からの景色を見に行ってしまう。

沿線は見ごろ
沿線は見ごろ
雪が降ったみたい
雪が降ったみたい
もう桜は無理だろうと思ったら、磐越東線の沿線だけは、まだ見ごろだったようだ。

どうやら昨日雪が降ったみたいで、満開の桜と雪景色の両方が見られた。

列車が徐行し始めた
列車が徐行し始めた
夏井川の千本桜
夏井川の千本桜
一部区間は、あまりスピードが出せないようだったが、直線だと100km/hくらい出していて、とても快適。

山間の天気はころころと変わっていく。

あっという間にいわきへ。

見事な菜の花畑も
見事な菜の花畑も
いわきに到着
いわきに到着
いわきからは、特急”ひたち”で、双葉までやってきた。

だいたい1年ちょっとぶり。

コミュニティバスに乗って原子力伝承館前で降りるが、今回の目的地は、ここからしばらく歩いた先にある。

双葉に到着
双葉に到着
コミュニティバスで伝承館へ
コミュニティバスで伝承館へ
本当は、双葉駅からレンタサイクルで移動したいところだったが、予想通りすべて借りられてしまっていたので、やむを得ず徒歩での移動となった。

今日は、かなり風は強いものの天気がいいので、歩くのも決して悪くはない。

自転車が借りられなかった…
自転車が借りられなかった…
展望台に登れなかった…
展望台に登れなかった…
ちょうどこのあたりに国営の復興祈念公園を建設中で、その様子が見られる展望台があった。

開放しているのは、平日だけだったようで見ることができなかった…。

ひたすら何もないところを歩く
ひたすら何もないところを歩く
ようやく見えてきた
ようやく見えてきた
歩いて行けるとはいえ、それなりの距離があるし、途中一切何もないところを歩くせいか、”距離感”が掴めない。

遠くに見えていた建物が、目的地だと判明したのは、かなり近づいてからのことだった。

突然、水仙の花が咲いてた
突然、水仙の花が咲いてた
ようやく到着
ようやく到着
震災遺構「請戸小学校」
震災遺構「請戸小学校」

これはちょっと意外だったが、この浪江町立請戸小学校は、震災遺構としては、福島県内唯一だそうだ。

2021年10月から一般公開しているという。

当時通っていた児童は93名で、帰宅していた11名を含み、全員が無事避難することができたそうだ。

窓枠が押し込まれている
窓枠が押し込まれている
津波は容赦ない
津波は容赦ない
こうした震災遺構を見るたびに、胸が締め付けられる思いがする。

無事に全員が避難できたことは、よかったとは思うけど、人生のあらゆることを強制的に”リセット”されてしまう無念さは計り知れない。

この機械の破壊で時計が止まった
この機械の破壊で時計が止まった
PCからキーボードが外れてる
PCからキーボードが外れてる
体育館の一部が陥没
体育館の一部が陥没
プールの手すりが曲がってしまった
プールの手すりが曲がってしまった
公共交通機関がないので、もと来た道を歩いて帰るしかない。

行きに歩いてきたところであれば、今度は、だいたいの距離感はつかめるから、けっこうあっという間に帰ってこられた気がする。
こんもりとした丘のようなところは、復興祈念公園の施設の一部になるようだ。

ふたたび元の道を帰る
ふたたび元の道を帰る
ここに復興祈念公園ができる予定
ここに復興祈念公園ができる予定
ようやく、原子力伝承館前の双葉町産業交流センターに戻ってきた。

双葉駅に向かうコミュニティバスを待つ。

Posted by ろん