6976 羽田第2ターミナルのデジタルサイネージ撤去
羽田空港第2ターミナル出発ロビーの保安検査場入口上にあるデジタルサイネージが撤去されることになったとニュースになった。
あれが撤去の対象となるなんて、ちょっと想像がつかなかったが、撤去されるということで、ちょっと見てみることにした。
一方、第1ターミナルのほうは引き続き残るという。
このニュースが伝えられるまで知らなかったのだが、この大型デジタルサイネージを設置しているのは、空港会社ではなく、航空会社だということだった。
第2ターミナルはANAで、第1ターミナルはJALだ。
第2ターミナル出発ロビーに来てみると、すでに一部のデジタルサイネージにはカバーが被されて機能が止められていた。
稼働中のデジタルサイネージもあったので、しばらく様子を見ていた。
すると、予想通り、これを確認した上で、保安検査場に入る人が多かったし、自分もかつて何度もやったように、この写真を撮る人の姿もあった。
まさに、ここが“出発の第一歩”といった印象のある場所だったから、この風景がなくなるというのは、かなりの寂しさを感じる。
ANAの発表によれば、撤去されるのは大型デジタルサイネージだけであり、他の小型のデジタルサイネージが情報の補完をするということだった。
しかし、ほとんど見つけることができなかった。
デジタルサイネージでもたびたび表示していたが、スマホで各自チェックして欲しいというのが、ANAの方針らしい。
自分の場合、利用するマイレージがANAの所属するスターアライアンスのため、これまでほとんどANAの第2ターミナルばかり利用してきたから、第1ターミナルの状況はほとんど知らない。
そこで、第2ターミナルの状況を踏まえて、第1ターミナルへ行ってみた。
既報どおり、第1ターミナル(以降JAL)の保安検査場前には、大型のデジタルサイネージには変化は見られないようだ。
まず、大型デジタルサイネージに表示させる内容が異なっていた。
ANAは2つあるデジタルサイネージのうち1つを“スマホアプリの広告”としていたが、JALは搭乗に際しての注意を表示していた。
むしろJALのほうが、大型デジタルサイネージを撤去しても大丈夫じゃないかと思えるくらい、情報提供がしっかりできている印象だった。
しかも余計な広告がないので、すっきりしている。
一方、ANAは、スマホアプリやオンラインチェックインを勧める広告と、運行情報や搭乗に関する注意などが、ごちゃごちゃしている。
このあたりは、完全に航空会社の方針の違いがよく出ていることがよくわかる。
とにかくANAがスマホに誘導したいという強い思いだけは伝わってきた。
どちらが、誰にでも優しく寄り添った案内かといえば、間違いなくJALだと思う。
ANAの広報部は大型デジタルサイネージの撤去理由を「契約更新のタイミングということと、表示できる便情報も直近1時間程度ということもあり撤去を決めました」ということだったが、そもそも話がかみ合っていない。
「契約更新のタイミングで”コスト削減”」という説明であればまだ納得できるが、利用者は「表示できる便情報も直近1時間程度」と最初から知ったうえで見ているのだから、まったく関係のない回答だ。
こういうところが、イラっとさせられてしまう部分かもしれない。
”慣れてるから”とか、”ポイント(マイレージ)がたまるから”ということで、同じところばかり利用してしまうと、こうした大きな違いに気づきにくいので、注意しないととあらためて思った。