6800 企画展フィン・ユールとデンマークの椅子
東京都美術館で開催している「フィン・ユールとデンマークの椅子」を鑑賞した。
シンプルでありながら、とてもデザイン性もある北欧デザインは、つい気になるが、北欧を構成する国のひとつ、デンマークのフィン・ユール(1912-1989)は、とても有名な建築家であり家具デザイナーだ。
デンマークで生み出された、さまざまなデザインの椅子とともに、フィン・ユールの足跡をたどる企画展だ。
展示は3章構成になっていて、第1章は、デンマークデザインの歴史をたどる。さまざまな椅子も紹介されている。
第2章はフィン・ユールの世界。
そして第3章は実際に椅子に座ることができるようになっている。
作品を見ながら思ったのは、こうした素敵な椅子を中心とした暮らしというものは、なんだかとても素敵に見えるし、やってみたいとも思うのだけど、自分だと、結局モノをいろいろ溜め込んでしまって、シンプルに過ごすのは難しいなぁ…ということだ。
性格だから仕方がないか。
フィン・ユールは、国連の信託統治理事会会議室のデザインや、SAS(スカンジナビア航空)DC-8の機内デザインなども手掛けていたそうだ。
今回の企画展まで、彼については、ほとんど知らなかかったが、北欧デザインを意識していたら、知らないうちに目にしていたかもしれない。
今回あらためて思ったのは、椅子の一番の機能は“座る“ということそのものだ。
極端なことを言えば、”ただそれだけ”なのに、これほどまでいろいろな椅子のデザインがあって、無限とも言えるほどの種類の椅子があるんだなぁ…とあらためて思った。
ただ“座る”というだけでも、さまざまなシーンがあるから、さらにバラエティーに富んだ椅子が生まれるのだろう。
小休止するため、ゆっくりくつろぐため、食事をするため、読書をするため、仕事をするため…など、そうした場面に合った椅子だといいなと思う。
見た目座りづらそうだけど、座ると意外と楽だったり、ゆっくり座りすぎてしまって、次の行動を起こしにくいと感じる椅子だったり…。
思ったより、たくさんの椅子に座ることができて楽しかった。