6708 吉野家の件の続き

社会・政治・事件

先日、吉野家の件で風評被害を受けてるのはマーケティングそのものではないかと取り上げたが、実はマーケティング業界そのものにも問題があるのではないかという記事があった。

吉野家「生娘シャブ漬け戦略」で露呈した“マーケティング業界”のお寒い事情」という記事から抜粋すると…

そこで実務家として一山当てたマーケターたちは、自らの実績を外にアピールし「タレント」になることを目指す。前述のように、日本では「マーケティング」は「学問」ではなく「経験」として考えられていることが多いため、実務家としての実績をアピールすることで、注目はしてもらえる。
そのためマーケターは、自らの実績を「盛る」のだ。セミナーやイベントで語られる話も、大抵は「成功事例」という名の過去の実績を、少し尾ひれをつけて話している。

マーケティングで、どんなに崇高で立派な理念を語っていても、実際は“浅い”ものじゃないか…と思ってしまったのは、まさにこれだった。

学問ではなくて、個人的な成功体験談に過ぎない。

だから、話が面白いし、こうしたことを話せる人たちが重宝される。

彼らの話が、実務で役に立つかというとちょっと微妙だろう。

彼らにあるのは、”一山当てた”実績だけ…というと、ちょっと言いすぎかもしれないけど、彼らの成功はその時点での成功であって、世の中がどんどん変化していくなかで、当時と同じやり方が”当たる”かどうかなんてわからないはずだ。

社会人向け講座の受講料として38万5000円もの大金を支払ってもらうためには、手っ取り早く”お役立ち感”を持ってもらわないといけない事情もあるのかもしれない。

そうした背景を知れば、今後も”舌禍”は起きることになるだろう。

Posted by ろん