6705 吉野家の件で思うこと

社会・政治・事件

吉野家の常務取締役が、極めて不適切な内容で自社のマーケティング戦略を語った件は、大きな話題になっている。

講師は吉野家・常務取締役企画本部長の伊東正明氏。吉野家は18歳から25歳までの若い女性の集客に苦戦しており、こうした女性たちを取り込む施策を考えて欲しいと説明する過程で、伊東氏は「生娘をシャブ漬け戦略」と笑いながら複数回発言。「田舎から出てきた右も左も分からない女の子を無垢・生娘のうちに牛丼中毒にする。男に高い飯を奢ってもらえるようになれば、(牛丼は)絶対食べない」と話していたという。

かつて築地にあった吉野家一号店にて
かつて築地にあった吉野家一号店にて

早稲田大学の社会人向けプログラムでこの発言はどうかしていると思うが、何がすごい…って、ここまで自社に商品を貶めることを、何気なく言ってのけたことだった。

さらに、吉野家の役員が、実は顧客をそんなふうに見ていたことを露呈してしまったのだ。

こうした人物を役員として迎えていた吉野家の他の役員たちはどう考えているのだろう。

もっとも、今回の事案が発生するまでは“伝説のマーケター”と呼ばれていたそうだから、“騙された”という感じだろうか。

どんなに崇高で立派な理念を語られていても、実際はこのレベルなんだと思うと、マーケティングって意外と“浅い”もんじゃないの?…なんて思ってしまう。

そして、これって“マーケティング”の“風評被害”?と思う一方で、いやいや実は、意外とそういうものなのかもしれない…とも思えてくる。

Posted by ろん