おかしなあみもの/フィグインク

■趣味・実用・人生論,龍的図書館

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おかしなあみもの
フィグインク
西東社 (2020/11/6)

(しばらくやってないけど)鉄道模型も同じだが、何かを模したものを作るというのは、あいまいさやごまかしが効かない。

ふだん何気なく目にしているものでも、実際どんな色や形をしているのかを正確に示すのは、かなり難しいことだ。

立体のものを作る場合、けっして“なかったこと”にはできない。

いかに特徴を捉えることができるかに掛かっている。

本書は、ふつうは編み物にすることなんてないだろう…というものを31作品紹介している。

より正確にいうと、種類としては26あって、きのことウミウシが、品種別に3つずつあるので、31作品…となる。

編み物なのに本物と混じっていても馴染み過ぎて一瞬区別がつかないものもあるが、特に面白いと感じるのは、“チャレンジャー過ぎ”で編み物そのものなんだけど、特徴をよく捉えてるなぁ…と思わせるところ。

それにしても、豚バラ肉とか、T型カミソリをはじめ、なんで、これを編み物にしようとしたのだろう…と思える作品を見ていると、なぜか笑えてくる。

編み物を見て笑うという不思議な感覚。

実用性は皆無だし、「それ編んでどうするの? 」とツッコミを入れたくなるが、見ているだけで楽しめるという点ではとても価値があると思った。

Posted by ろん