すごいエスカレーター／田村 美葉

2022年1月31日（月曜日）■建築・都市,龍的図書館

子供のころ、エスカレーターが怖くて乗れなかったことをなぜかとてもよく覚えている。

“動く階段”にタイミングを合わせるのが難しくて、足を踏み出せなかったのだ。

あと覚えているのは、エスカレーターを下った先に母がいたことだけで、場所も、その後どうなったかも、すっかり忘れてしまったが、いまでも、あのときの恐怖を思い出せる。

あれはいったい何だったのだろう…。

もちろん、今はちゃんと乗れる？けど、その存在が気になるのは、そうした軽いトラウマがあるからかもしれない。

高低差のある場所を移動するだけの階段状の機械…といえば、それまでだが、機能に加えて、さまざまな特徴があることを意識すると、エスカレーターを“楽しめる”。

本書では、冒頭で用語、タイプ（レトロとかゴージャスとか）、メーカー（三菱、日立とか）、鑑賞のポイントといった説明を受けて、全国の41のエスカレーターを紹介している。

実際に利用して、あれ？と気にはなってたけど、じっくり見てなかったエレベーターがいくつも載っていたので、今度はあらためて乗ったときに観察してみようと思う。