6632 事件は意外と…
大学入学共通テストの問題が試験中に撮影されて外部に送られた事案は、19歳の女子大学生が出頭したそうだ。
方法は、スマートフォンを上着の袖に隠して撮影し、1人でやったということだった。
監視の目のある試験会場で、撮影してさらにそれをメッセージをつけて外部に送信するというのは、かなり難しく、ペン型のカメラを使っていたのではないかとか、別に協力者がいたのではないかなどと言われていた。
しかし、実際には、極めて単純な方法で行われていたことになる。
先日と同様、今回の事件も詳しく伝える必要があるのか?…という思いをさらに強く持った。
結果的に、ペン型のカメラを使ったり、協力者がいればもっと簡単にできるということを、広めてしまったからだ。
しかし、これによってより対策が必要ということが知られるのも、それはそれで大切な意味もあるとは思う。
問題の存在を広めて対策を世の中に周知する一方で、同時に悪用しようとする人たちに”知恵”をつけてしまう可能性があるという点では、コンピューター等の脆弱性の問題と同じかもしれない。
今回の件でさらに思ったのは、未解決の事件というのも、実は意外と単純だ…なんてこともあるのかもしれないということ。
意外と簡単にできることを、難しく考えすぎてしまって、存在しない第三者を作り出したり、使われることのないような仕掛けを考えたりして、かえって複雑にしてしまうこともあるのかもしれない。