最後の一両/池口 英司

■鉄道,龍的図書館

さまざまな鉄道車両が誕生し、先日のE4系の引退のように消えていく。

鉄道車両の引退は、最近でこそニュースでも取り上げられることもあって一般的になってきたが、かつては、ごく一部のファンだけの、知る人ぞ知る話題だった。

よく知っている鉄道車両の引退がどうだったのだろう…というのは、鉄道ファンなら気になるところだ。

本書では30の電車、気動車、客車、機関車を紹介しているが、本書のタイトルから「本当に最後の1両」となった車両を追ってるのかと思ったら、別にそういうわけではなかった。

その車両というより「80系直流電車」とか「キハ58系急行形気動車」といった車両形式の歴史と引退前後の様子を紹介するもので、そういった意味では、本書ならではというところはあまりないし、写真もなぜかぼやけ気味の各形式1枚だけだ。

独自の情報や取材もなく、自分のような立場で言うのもなんだけど、ブログを読んでいるような比較的軽いものだった。

もちろん、知らない情報も多く楽しませてもらったが、タイトルに期待してしまっただけに、ちょっと拍子抜けしてしまったのかもしれない。

Posted by ろん