DNAの98%は謎/小林 武彦
- DNAの98%は謎 生命の鍵を握る「非コードDNA」とは何か
- 小林 武彦
- 講談社 (2017/10/18)
本書を読むきっかけは、昨夜試聴したフジテレビで放送していたバラエティ番組「全力脱力タイムズ」。
ゲストの大地真央が作家の村上春樹と徹底討論する予定だったが、なぜかまったく関係ない東京大学・定量生命科学研究所教授の小林武彦が登場し、これまたなぜか、代わりにお笑い芸人のエイトブリッジ別府が急遽対談することに…。
小林教授とともに彼の著書である本書が紹介され、その“徹底討論”での話題になっていたのが気になり、早速図書館で借りてみた。
本書のタイトル通り「DNAの98%は謎」という興味深い内容だ。
まず、そもそも染色体や、DNA、遺伝子というものを理解しないとダメだ。
まずは第1章では、そうした基本的な情報の解説から始まり、本書の主な話題である「非コードDNA」が発見されるところまでが紹介されている。
ヒトゲノム(全遺伝情報)のうち、遺伝の情報が含まれている遺伝子部分はわずか2%しかないという。
残りの98%は「非コードDNA」として、意味のない無駄な…ゴミとかジャンクとか言われてきたそうだ。
しかし、解析が進んで、重要な意味があることがわかってきた。
非コードDNAの存在が、ゲノムの組成を緩やかに変化させ、多くの遺伝子発現を変化させたという。
進化を加速したり、緩やかに変化させたり、遺伝子の発現バランスを変化させることで、ヒトとサルの違いを生み出すきっかけを作ったのが、「非コードDNA」だったのだ。
…というところまでは、なんとなくわかったのだけど…。
しかし…本書は新書“ブルーバックス”のシリーズのひとつということで、一般向けに書かれているはずだが、これがかなり難しかった。
途中で、メッセンジャーRNAという言葉が出てきて、すぐに新型コロナウイルスのワクチンに関わることだから、すぐにわかるかと思ったら、これがまた、読んでもいまいちわからない。
すぐに検索してみると、家庭教師のトライが解説した動画がとてもわかりやすくて見入ってしまった。
そんな感じだから、なかなか読み進められず…半分ちょっと読み進めたところで、ギプアップ…。
もうちょっと知識を得てからまた読んでみたら、もっと面白く読めるかも。