明日から使える死亡フラグ図鑑/茶んた

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明日から使える死亡フラグ図鑑
茶んた
宝島社 (2020/10/12)

映画やドラマ、小説などでも、定番的な筋書きというものがある。

吉本新喜劇のギャグとか、8時だヨ!全員集合の「志村、うしろ!」だとか、ドラマ水戸黄門のラストとか、もう“お決まり”というものがある。

ある種の“様式美”であり“形式美”のようである。

その登場人物が“死んでしまう”場面でも、そうした“様式美”であり“形式美”みたいなものがあって、それを本書では、“死亡フラグ”と呼んでいる。

いきなり自分語りし始めたり、ご丁寧にこれまでの悪行を白状してくれたり、どう考えても自分が殺されるタイミングを用意してくれているとしか思えない行動を取る…とか、まさに「あるある」のオンパレードだ。

◯◯をしたら確実に死ぬ…という“定番”のストーリー。

独特でシュールなイラストと、極めて冷静な解説は、楽しい。

よくもまぁこんなに“死亡フラグ”を集めたな…と感心してしまった。

91もの死亡フラグを紹介している。

もっとも、そもそも“死亡フラグ”シーンはできるだけ少ないほうが物語に没入できる。

死亡フラグシーンを見つけてしまうと、それだけで興醒めしてしまう。

実際、本書の一番最初に紹介されている「作戦の失敗を報告する幹部」とか「突然途切れるトランシーバー越しの人」あたりが、すでに「24 Japan」で起きていた。

このドラマが、思わずツッコミたくなる場面の連続なのは、こういうことなんだと、あらためて納得する。

Posted by ろん