6167 無念MRJ

開発が遅れていた、三菱リージョナルジェット(MRJ)あらため、三菱スペースジェット(MSJ)の見通しについて、先週くらいから、ニュースなどで取り上げられていたが、今日、三菱重工が、3か年の事業計画を発表し、今後の見通しが明らかになった。
事業計画によれば、中止ではなく、あくまでも“一旦立ち止まり”ということで、実用化に必要な「型式証明」の文書作成プロセスは継続するということだが、3年あたりの開発費は、従来の計画のわずか、約20分の1となる200億ということで、やっぱり、中止に限りなく近い感じになってしまうようだ。
実に、累計1兆円もの巨費を投じたものの、開発の遅延により、6度も納期を延期し、そして、新型コロナウィルス感染症拡大によって、需要が消失…。
ついに命脈が尽きてしまった。
いつか乗ることができるだろう…と思い続けてきただけに残念だ。
旅客機を作ることが、これほどまでに難しいのか…と思わせる。
なんとなく、日本は、あらゆる分野で世界をリードする力がある…とか、日本だったら「やれないことはない」と、無意識のうちにどこか思ってしまうことがある。
いつからそんなに日本に対して、そんなふうに思うようになってしまったのだろう。
もちろん決してそんなことはないはずなのに。
MSJの頓挫は、そのことをあらためて思い知らされた気がする。