6035 宣言解除でいまさら気づいたこと
今日、緊急事態宣言の全面解除が発表された。
首相の記者会見では、「世界的にも極めて厳しいレベルで定めた解除基準」とか「GDPの4割に上る空前絶後の規模。世界最大の対策により100年に1度の危機から日本経済を守り抜く」とか「オールジャパンで圧倒的な量の資金を投入し、日本企業の資金繰りを全面的に支える」といった相変わらずの大言壮語的な発言ばかりが目立った。
‘空前絶後‘なんて、もはやネタなんじゃないかと思えるほど空虚に聞こえてきた。
実際、これまで身近で感じたのは、(是非は別として)ほとんどの世帯でいまだにマスクは届かなかったとか、個人への定額給付金も中小企業への持続化給付金の支給は遅れに遅れているとか、保健所の混乱…など、厳しいことを言えば、緊急事態宣言下において、国がやったことを実感するものは、ほとんどない。
せいぜい、自粛“呼びかけ”と“コラボ映像”をアップロードしただけなような気がする。
それにも関わらず、感染拡大が収まったのだ。
最悪の事態が免れたのはよかったのだけど、やっぱりいろいろモヤモヤしたものを感じてしまう。
しかも、先日記したように、緊急事態宣言を出した段階で、もうすでに収束し始めていたのだから、この1ヶ月半の自粛そのものの効果は、実は、かなり限定的だった。
だからこそ、感染拡大を抑えたのは、いったい何が理由なのかを、しっかり検証しないままでは、ふたたび感染拡大しかねないと思う。
自粛解除で外出が増えたことを“気の緩み”だなんていう、まるで意味のない意見が、しばらくの間は、聞かされ続けられるのかもしれない。
で、ふと、この緊急事態宣言が、結局何日間続いたのかと思って、あらためて調べてみた。
緊急事態宣言が発令されたのは4月7日だった。
しかし、この日が初日だったにもかかわらず、僕は翌日から宣言が有効になると思って、この日を“前日”と思ってしまった。
1日ずれた状態でカウントしてしまったまま、解除の日を迎えた今日は、発令から49日後のことだった。
いずれにせよ、また明日から新しい動きが始まる。