6004 知りたいのは…(発令14日目)
新型コロナウイルスの生存期間は空気中だと3時間、銅の表面4時間、プラスチックやステンレスの表面にいたっては、2〜3日間もあるという。
これは事実なのだろう。
でも、普通の人たちが知りたいのは、この生存しているウイルスに感染力があるのかということだ。
ここでは、ウイルスがただ生存しているということだけを紹介するのはちょっと乱暴だと思う。
どれくらいの期間影響力を持ち続けるのかを考えるのは、放射線も同じだが、こちらは“半減期”という考え方で考えているが、ウイルスだって同じだ。
知りたいのは、ウイルスが存在するかどうかではなく、その生存しているウイルスが感染する能力を持っているのかどうか…である。
科学的には1つでもウイルスが検出されれば、“生存した”となるが、感染する確率から見たら0と言ってもいいだろう。
ほとんど無視できるレベルまでは、どれくらいの時間が必要なのか…こうした情報が欲しい。
そう思っていたら、それに近い情報が出てきた。
“100分の1に減らせ”と言っているのもそういうことで、“100万個のうちの1個”にしなければならないのではなく、“100万個のうち1万個以下”でいい。今回のウイルスは長生きするという報告もあるし、最後の1個を殺すまでには時間がかかるが、全てが生きているというわけではない。くしゃみの飛沫がかかった部分を触ったとしても、手に10万個が付けば多い方だろうし、そのうちの1万個を防げばいい
感染者数を増やさないことが最優先される状況においては、対策の方針やその優先順位をより明確にする必要がある。
だから、このアプローチはとてもわかりやすく、意味があると思う。
科学的な見方と現実的な見方をうまく組み合わせて考える必要があるだろう。