[社会の窓]努力の賜物
川越の氷川神社に寄った。
実家のある川越にはときどき行くし、ときどきは蔵造りのある一番街や、菓子屋横丁付近を歩くことはあるのだが、氷川神社へは、おそらく20~30年以上は行っていなかったと思う。
由緒はあるが”知る人ぞ知る”といった感じだったし、規模もそれほど大きくなく、これと言って何がある神社でもなかったから、わざわざ行く理由がなかったのだ。
しかし、ここ最近の川越の”観光地化”は想像をはるかに超えていて、それほどパッとしなかったはずの氷川神社は、”パワースポット”などと呼ばれ人気を集める観光ポイントになっているのだ。
どんな状況なのだろうと行ってみたのだが、たしかに参拝客の数は多い。
それに年齢層がとても若い。
何がそれほど人気を集めるのか…と思ったら、やはり”映え”なのかもしれない。
絵馬を周囲にぶら下げて”絵馬のトンネル”を作ってみたり、いろいろなおみくじを用意したり、穢れを流す”人形(ひとがた)流し”があったり…と、飽きさせない工夫が随所に見られた。
なかでも「鯛みくじ」は、枡の中にマスコットの鯛がどっさり入っている。
これを吊り上げると、中におみくじが入っている…という仕掛けだ。
縁結びのご利益と”鯛”とは直接関係はないと思うのだけど、こういった感じにすると、単純におみくじを引くよりも、はるかに楽しむことができる。
こんなにたくさんの参拝客を集めることができているのは、”企業努力”の賜物なのかもしれない。