5835 リヒテンシュタイン 侯爵家の至宝展
「建国300年 ヨーロッパの宝石箱リヒテンシュタイン 侯爵家の至宝展」を鑑賞。
リヒテンシュタインは、スイスとオーストリアの間に位置する、世界で唯一家名が国名になっている。
広さは、小豆島程度面積は東京23区の1/3程度とも言われるくらい、とにかく小さい。
実は、初めてのヨーロッパで行ったことがあるのだけど、あまりに小さい国で、ただ通り抜けただけのような感じだった。
その、リヒテンシュタイン侯爵家のコレクションを紹介する企画展だ。
「美しい美術品を集めることにこそお金を使うべき」という家訓があるなんて、さすがは公爵家。
ヨーロッパの宝石箱なんて言われるほどの、 3万点にもおよぶ美術品が引き継がれているという。
肖像画、宗教画、神話画、歴史画、風景画、静物画といったさまざまな絵画と、食器や燭台といった磁器などが紹介されていた。
公爵家を描いた肖像画は、どれも凛々しく、子どもまで公爵然としてるからすごい。
宗教画や神話画から独立して描かれるようになった風景画は、宗教画特有のお約束から解き放たれ、作者が注目した場面が描かれていているわけで、何を伝えたいんだろう…なんて考えると面白かった。
今回も音声ガイドを利用して、絵の意味するところを理解しながら鑑賞。
磁器のなかには、日本の有田焼に金物で装飾を施したものなどもあって、日本との関わりもあったことも興味深い。
高価なチョコレートをベッドで飲むときこぼさないようにするカップと受け皿なんてのも展示されていたが、装飾を施しているために穴だらけ…ってのは、ちょっと面白かった。
最後の花を描いた作品が紹介されているコーナーは、全部写真撮影可能となっていた。
西洋の絵具は、東洋の絵具の違って油彩のような表現ができるため、磁器にグラデーションのある色彩を施すことができるらしい。
コレクションは、さまざまなジャンルに渡っていて、観ていて飽きなかった。