5812 まずはそっと見守ること
「知ってください 子ども用車椅子のこと」
書いてある通り、子ども車椅子について書かれているのだが、気になったのは、周囲の方へと書かれたところだった。
周囲の方へ
⚫︎街なかで見かけたら、そっと見守りましょう。
⚫︎困ってる様子が見られたら、声をかけてみましょう。
ここで訴えたいのは、何かしてくれ…というメッセージではなく、あくまでも「そっとしてくれ」というものなのだ。
逆に言うと、“何かされて”困ってるから、こうしたポスターが用意されたとも言える。
“何かされる”理由と思われる片鱗が、このポスターから垣間見える。
・折りたためません。
・重量があります。
・子ども用車椅子マークもあります。
つまり、子ども用車椅子に対するこうした誤解があるということなのだろう。
子ども用車椅子を検索すると、誤解によってさまざまな苦労があることがわかる。
『大きいんだからもう歩けるでしょ、足が弱くなるわよ』
『自分で歩きたいだろうに可哀そう。虐待よ』
『赤ちゃんかと思ったら大きな子が乗っててビックリしたわ』
特に困るのは、病院での『院内ベビーカー持ち込み禁止』に引っかかってその都度注意される
駅や施設などで車いすリフトの利用を断られたり、障害者用駐車スペースで利用をとがめられる
わざわざこんなことを言う人の気がしれないのだが、こうした無理解による周囲の言動でつらい場面に遭遇するケースが相当あるのだろう。
子ども用車椅子を見かけたら、声掛けでも、手助けでもなく、そっとしておくこと…なんか、ちょっと複雑な気持ちになった。