[社会の窓]生と死の中間のような…
群馬県前橋市にある「アーツ前橋」で開催されていた企画展「表現の生態系 世界との関係をつくりかえる」を鑑賞。
いろいろと見どころもあったが、印象的だったのは、Dream Hunting Grounds(鴻池朋子)の作品だった。
ずらりと並んだ毛皮。
毛皮なんてそれほど珍しもないし、見慣れているはずなのに、こうして“もともと”の姿で見せられると、あれ…って思う。
そして、それが大量にあると、なぜか気持ちがざわついてくるのがわかる。
今目の前にある動物たちが、かつて生きていたことを見せつけられる。
生と死の中間のような感覚。
オオカミやクマなどの剥製が毛皮が多かったところを見ると、害獣として駆除されたものだろう。
訳あってこのようなことになっているのだろうが、自然のなかの動物と人間との共存の難しさを感じる。
そして、ところどころを気ままに歩き回る猫にちょっと癒される。