似ていることば/おかべ たかし

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似ていることば
おかべ たかし
東京書籍 (2014/8/13)

 

日本語には、似ている言葉がたくさんある。

似過ぎて、ほとんど区別せずに使ってしまうこともある。

でも、あらためて、その言葉の違いを詳しく紹介するのがこの本。

説明とともの、実際の違いを写真で紹介している。

たとえば…「使用」と「利用」は、こういった違いがある。

使用 本来の目的で使う
利用 本来の目的外で使う

ビールケースをビール瓶を入れて運ぶ場合は「使用」で、それをテーブルの台として使うのは「利用」というのだが、それぞれが写真で紹介しているから、とてもわかりやすい。

意外だったのは「林」と「森」、「サンデー」と「パフェ」、「菖蒲」と「花菖蒲」といったあたりで、けっこう知ってるつもりだった言葉が、実は全然知らなかった…みたいなことがたくさん出てきて楽しかった。

本文中にあるコラムも面白かった。

世界の国旗には、似たものがたくさんあるが、なぜそれが似ているのかについて、詳しく紹介している。

三日月と星が入っていればイスラム教国だったり、十字が入ってるとキリスト教国だったりするのは、なんとなく想像はついたが、緑黄赤が多いアフリカ、赤白黒緑のアラブ、赤青白のスラブ…といった具合に、色も意識してみると、その国々の理解が深まってくる。

似ているからといって、関係がるとは限らないが、「なぜ似ているのだろう」という意識を持って、その違いを探ってみると、いろいろな発見ができる。

小学生の自由研究の題材にしたら面白そうだ…なんて思った。

Posted by ろん