故人サイト/古田 雄介
- 故人サイト/古田 雄介
- 古田雄介
- 社会評論社 (2015/12/11)
本書は、「亡くなった人が残していったホームページ達」という副題にあるように、なんらかの理由で死に至った結果、残されたホームページ(サイト)を紹介する。
言うまでもなく、人には必ず死が訪れるものだが、インターネットで個人が自由に発信できるようになったことで、そうした死も伝わるきっかけも増えることとなった。
個人でしたためた日記と違って、サービスが提供され続ける限り、ずっと公開され続けるというのは、理屈で考えればなんてことないのだけど、ちょっと不思議な感じもする。
本人がこの世を去っても、ホームページは生き続けるみたいな…。
本書では以下のような切り口で、“故人サイト”を紹介する。
・突然停止したサイト
・死の予兆が隠れたサイト
・闘病を綴ったサイト
・辞世を残したサイト
・自ら死に向かったサイト
・引き継がれたサイト、追憶のサイト
国内での殺人事件やイスラム系過激派組織の被害者や犠牲者などから、よく見つけたと思えるほど、ごくふつうの人たちまで、現在でも閲覧できるサイトとその背景などを詳しく解説している。
興味深い話が多数載っているのだけど、とにかく文字が小さいのは困った。
ホームページもスクリーンショットが紹介されているが、もはやサムネイルのようなもので、そこだけが惜しい。
当然ながら、自分も決して他人事ではない…と思った。
まさにこのブログもいずれ、同じ運命にあるからだ。
現在は自動更新で契約が続いているが、これは、あくまでも自分名義のクレジットカードが有効である期間だけだ。
僕が亡くなって、クレジットカードが失効したら、そのままこの世から消えて無くなってしまう運命にあるし、それでいいと思っている。