5609 伝えることの意味
東京から自宅のある大分まで約1100キロを徒歩で帰宅中だった、“スーパーボランティア”の尾畠春夫さんが、途中の浜松市内で断念して自宅に帰ったというニュース。
その理由が…
尾畠さんは「歩道にも車道にも車を止める人がいて、人も歩けない自転車も通れない状態となり“これは異常事態”だなと」とし、「私は来てくれた人が悪いとか、なんだかんだじゃないんです。総合的に見て“交通事故になるな”と思ったから。人の命にはかえられないから。幼い子ども、高齢者の命にしても。もう、今回はこれで打ち切ろうと思いやめました」と断念した理由を明かした。
これを見て、彼の旅を、たくさんのマスコミが伝える必要があったのだろうか?と思った。
もちろん、周辺に悪影響を及ぼすほど、大挙して見にいく方が悪い。
けれど、尾畠さんは、人々と触れ合いながら旅をしたいと考えていただけなのに、マスコミに伝えられたことで、こうした事態になってしまったというのも事実だ。
「伝えて欲しい」と思ってたのならともかく、伝えられたことで、騒動を“作らされて”しまい、結果的に断念せざるを得なくなってしまったのだ。
とても気の毒でならない。
マスコミ関係者は、伝えることの意味をあらためて考え直して欲しいと思う。