車掌車/笹田 昌宏

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車掌車 (イカロス・ムック)
笹田 昌宏
イカロス出版 (2016/7/5)

鉄道ファンにはいろいろなジャンルがあることは良く知られるようになったが、そのジャンルはとどまるところを知らない。

本書のテーマは、 1985年に廃止されるまで貨物列車に連結されていた「車掌車」だ。

さまざまな貨車の一番後ろに連結され、テールランプを点灯して走り去っていく車掌車の姿。

30年以上も前ではあるが、その姿は、かろうじて覚えている。

最盛期には3510両もの車掌車が存在したが、現在では20両にも満たないそうだ。

本書は、貨物列車に連結される“車掌車”だけに特化して、その世界を紹介する。

車両形式の用途記号は「ヨ」で、シャショウのヨ、または、旧称の用務車からヨウムのヨが由来だが、長い貨物列車の一番後ろに連結されるイメージは、五十音の最後にある「ヨ」に通じる気がしてしまう。

現在でも保存されている車掌車の全ての形式(ヨ2000形、ヨ3500形、ヨ5000形、ヨ6000形、ヨ8000形、ヨ9000形)の詳細を紹介し、全国各地の保存車掌車の写真を掲載。

また趣味が高じて車掌車を購入した人や、私鉄や海外の車掌車、先日見学した京都鉄道博物館に展示されるに至った話などをはじめ、閑散路線の駅舎として使われた余剰車掌車がどのように変化したかとか、解体されずにそのまま”朽ちてしまう”車掌車など、とにかくディープな車掌車の世界が堪能できた。

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