5563 本日無料観覧の東京国立近代美術館へ
ちょっと前も来たばかりだし、毎回鑑賞するのは所蔵品展ばかりではあるのだけど、展示替えされる作品は少なくないので、けっこう新鮮だ。
大正時代、洋画と日本画でジャンルをまたいで細密描写が流行したのだそうだ。
日本画といえば、遠近感がなく、良くも悪くものっぺりとした作品が多いが、ここで紹介されていた作品は、日本画と言われなければわからないくらいだった。
まぁ単に僕が知らなかっただけなんだろうけど、日本画の奥深さみたいなものを感じた。
特集展示は「棗にまつわるエトセトラ」
棗?
これを“なつめ”と読むなんて、初めて知った。
棗は、茶器の一種で、抹茶を入れるのに用いる木製漆塗りの蓋物容器で、植物のナツメの実に形が似ていることから、その名が付いたそう。
ただの小さな容器であるのだけど、職人の手に掛かると、どんどん手が込んでいくようで、金箔、螺鈿、卵の殻など、これでもかというくらいの懲りよう。
ふだんなら、まったく縁のない世界だけど、無料観覧日というきっかけで興味深い作品を堪能できた。