5506 検査データ改竄問題に思う
KYBのデータ改竄問題。
不思議なのは、なぜ、この手の問題がなくならないのだろう…ということ。
安全にかかわる商品の改竄は、その期間が長くなればなるほど、その後の改修作業が膨大になり、手に負えない状態にもなりうるということは、分かり切ってるはずだ。
改竄し続けることは、長い目で見たら、決して“割りが合わない”気がするのだけど、この手の問題は一向に減ることはない気がする。
この手の問題が発覚すると、現場の問題として片付けようとするケースも出てくる。
しかし、そもそも、こうしたことは一個人でどうにかするものではなく、組織全体の問題だろう。
仮に、現場の誰か限られた人のせいだとしても、それを容認してきた組織に問題があるわけで、組織の責任を免れることはできない。
今回、隠蔽に気づいた社員が上長に報告したものの、その後も改竄された製品が出荷されたという話も伝わってきている。
それくらい、不正を止めるということが難しいということなのだ。
いくら客観的に見て”おかしい”となっても、組織という閉鎖的な環境に置かれた立場では、合理的な判断ができなくなってしまい、組織の中だけが通用する理論が正論となってしまうのかもしれない。