5369 飛び込み
自宅リビングのカーペットが、だいぶ“くたびれて”きたので、代わりのカーペットを探している。
インターネットで、ちょっと気になるメーカーのカーペットを見つけた。
ただ、パソコンの画面で確認するには小さすぎるし、もっとしっかり見たいと思ったので、カタログを入手したいと思った。
送付してももらえるようだったが、営業所に行ってももらえるという。
調べてみたら、通勤経路の途中に、営業所があることがわかったので、行ってみた。
ときどきこの会社の前を通ってはいるが、入るのはもちろん初めて。
なんか暗い…。
ショールームと違って、一般の顧客を対象としていないこともあって、受付が薄暗く、極めて事務的な雰囲気だった。
警備員さんに、自分が一般の客であることや、カタログを欲しいということなどを伝えたのだけど、どういう対応をしていいのかわからないという感じがありありと伝わってきた。
片っ端から内線番号を調べて、ようやく誰かに内線を掛けた。
「受付ですが、◯◯さんという方が、飛び込みでいらっしゃって、カーペットについて依頼があるということなんですが…」
えっ!?
確かに明らかな間違いではないけど…。
「飛び込み」なんて言ったら、まるで僕が営業を掛けているような印象を与えてしまうし、断られてしまいかねないじゃない!
どうやらこういった対応をする部署でなかったらしく、別の部署を紹介されたようだった。
別の部署に内線を掛け、またさっきと同じように「飛び込みで…」と言うので、
「ただカタログをいただきたいだけなんです!」
…と警備員さんの電話を遮って伝えた。
ようやく希望が通じたようで、担当の方がカタログを持ってきてくれたのだった。
そのあと、警備員さんと話をしたが、僕のようにこうしてカタログを営業所で受け取る人はいなかったみたい。
いろいろな人がやってくる受付という立場では、こうした対応はやむを得ないのかな…とも思った。