5255 神の手●ニッポン展III
「神の手●ニッポン」は、日本人が継承してきた繊細な感性や技を、現代芸術に昇華させるアーティストを紹介する巡回展で、今回で3回目らしい。
場所は、ホテル雅叙園東京の百段階段だ。
以前は、目黒雅叙園と呼ばれていたはずだが、今年から変わったようだ。
階段の途中にある部屋が展示室になっている。
切り抜いた絵柄を何層にも重ねて立体的に見せる「シャドーボックス」や…
文学作品の名文を切り取って、二次元であるはずの文字の世界を三次元化して、独特な世界を作り上げる「立体切文字」
遠近法を持ち込み、実際の大きさ以上の奥行きを出すミニチュアハウス…
幅わずか0.5mmにも満たない切り絵で表現された独自の作品…
ペットボトルだけを使ったアート作品など…
さまざまな”神の手”が紹介されていて、とても興味深かった。
しかし…正直言うと…
失礼ながら、なかには「これって、それほどすごくないんじゃない?」なんて思ってしまうようなものもあったのも事実。
インターネットやテレビなどで「すごい!」というものを、これでもかというくらい紹介されるせいか、目が肥えてしまってるのかもしれない。
一方、純粋に「すごいな」と思ったのは、アーティストたちの、ここに至るまでの着眼点、アイディア、発想だ。
そして、気の遠くなるような手間と時間を掛け続けるモチベーション…。
「神の手」が生み出す作品そのものもすごいのだけど、これらのすごさを感じずにはいられなかった。