4912 第五福龍丸展示館
以前から行ってみたいと思いつつ、なかなか行けなかった、都立第五福龍丸展示館へ、ちょっとだけ寄ることができた。
江東区の夢の島公園の中にある。
夢の島熱帯植物館に近い。
特徴的な建物に入ると、すぐ目に飛び込んでくるのが第五福竜丸の大漁旗だ。


第五福龍丸は、1954年3月1日にアメリカが行った水素爆弾実験によって発生した、いわゆる”死の灰”を大量に浴びた遠洋マグロ漁船で、その乗組員のひとりが、その半年後に亡くなった。
広島と長崎に続く第三の被曝となったことで、日本中の注目を集めた。
こうした事件があれば、当然ながら、保存されるもの…と思っていたら、最後は、打ち捨てられていた状態で放置されていたとのことで、ビックリした。
その場所が、ここ、夢の島だったということで、ここに展示館ができたのだろう。


漁船を間近で見ること自体、ほとんどないのに、これほどまでに近いと圧倒される。
先月は、ずっと、震災遺構について考えてきたが、こんな身近に、遺構とはちょっと違うけど、歴史の一部を間近にできるところがあるということをあらためて知る。
アメリカの大統領選挙にからんで、日本の核武装論も飛び出すこともあるが、本当にそれしか選択肢がないのか…ということを考えさせられる一方で、こうした事実を目の当たりにすると、もっといろいろと考えを深める必要さも痛感する。