4476 人工知能と人間
人工知能が人間に対して、怒りを示すことさえあることを実証したというニュース…。
人間: 道徳的な行動の例をいくつか挙げてくれ。
機械: わたしはmoralist(倫理家)ではない。
人間: では、morality(の定義)は?
機械: integrity(誠実さ)だ。
人間: integrityって何?
機械: 申し訳ないが、他にどう説明すれば良いか分からない。
人間: 道徳的になれよ!
機械: 人間らしくしろよ!
このやりとりを見て、人工知能って、すごい…というよりも、実はけっこう簡単なんじゃないか…という気がしてきた。
たしかに、人間と同じ思考をさせるには、膨大な量の記憶とさまざまな判断が必要にはなる。
しかし、コンピュータのストレージ容量も、演算装置の処理速度も、すさまじい勢いで向上していることを考えたら、実はもう大した問題ではないのかもしれない。
人間の持つあらゆる記憶、そして判断ができる、人工知能を、より人間らしくするのなら、たとえ同じ条件下でも、同じ反応をさせるのではなく、あえて、少しだけ変えてあげさえすればよい。
さらに言えば、ときどき、まったく無関係な挙動を加えてあげると、個性になってくるかもしれない。
その割合が増えてくると、天然とか、変わった人とか、不思議ちゃん…っていうことになるから、注意しないとダメだ。
こうして考えてみると…
人工知能が目指してきた人間自体、実はすごく単純なんじゃないか…という気もしてきた。
でも、もしそれほど人間が単純だったら、こんな複雑な社会になんてならないし、仕事で苦労することもないし、難しいことを考えずに射きられるはずなのに…
おかしいなぁ…。