4444 三岐鉄道北勢線
友人と福井まで行った帰り、岐阜羽島で下ろしてもらった僕は、名古屋を経由して、桑名までやって来た。
三岐鉄道北勢線に乗りに行くためだ。
鉄道ファンなら路線名だけ聞けば、わざわざ乗りに来た理由はわかるだろう。
三岐鉄道北勢線のある西桑名駅は、近鉄名古屋線とJR関西本線が共用する桑名駅からペデストリアンデッキをちょっと歩く。

ペデストリアンデッキの奥まで進むと、停車中の三岐鉄道北勢線が見えてきた。

ここは、全国でも珍しい特殊狭軌(ナローゲージ)の鉄道路線だ。新幹線や近鉄、一部の地下鉄などで使われている1435mm、JR在来線や私鉄の多くで使われている1067mmのところ、北勢線は、わずか762mm。
だから、あらゆるものが小さい。
車体からして小さいし…

ドアも僕の身長より、ほんのわずかだけ高いに過ぎない。おそらく冷房車に改造されたのだろうが、冷房装置が天井に載らないので車内に置かれているが、やたらと巨大に見える。

西桑名駅を定刻に発車すると、JR線と近鉄線を越える鉄橋を通る。見るからに狭い幅のレールがなんとなく心細い。 振り返って見ると、けっこうな数のお客さんが乗車していた。

先頭車両から車窓を眺める。今日も夕焼けが綺麗。
電車は時速30kmから45kmくらいで進む。スピードはそれほど出てないのだけど、どうしても揺れは激しくなる。
でも、嫌な揺れではなく、むしろ心地よい揺れと感じたのは、僕のひいき目だろうか?

途中、蓮花寺(れんげじ)駅で、下車して、西桑名駅に向かう列車を待つ。
今度やって来たのは、三岐鉄道北勢線オリジナルカラーの車両だった。


今度やって来た車両は、巨大な冷房装置がなく、車内はスッキリしている。その代わり、天井には扇風機が回る。

この時間帯だと、上り方向である、西桑名方面は、乗客はかなり少ない。

お客さんがいないことをいいことに?、ほんのちょっと窓を開けて写真を撮ってみた。


ほんと、今日も綺麗な夕焼け。

待合室には、三岐鉄道北勢線の紹介をした貼り紙があった。地元の人たちからすれば、意に介さないことかもしれないけど…。

今夜、名古屋から、夜行高速バスに乗るので、時間に余裕があるとはいうものの、ずっと眺めていたら、すっかり遅くなってしまった。
でも、乗りたかった電車に乗ることができて良かった。
