4438 “大阪都構想”否決に違和感
いわゆる “大阪都構想”の是非をめぐる住民投票が5月17日に行われ、開票の結果、僅差で否決され大阪市存続となった。
賛否が僅差だったこともあり、有権者の投票行動に注目が集まったのだが、なかでも、年代別の賛否の割合を示したグラフが、驚くべき内容であった。
グラフを見る限り、反対が多数なのは70代以上だけで、それ以外の世代はすべて賛成だったにもかかわらず、否決されてしまった…とある。
このことから、多くの人たちが、若年層の投票率の低さを嘆く論調に結びついていたし、僕自身もそう思っていたのだけど、どうしても違和感はぬぐえなかった。
実際の、世代別投票率を知りたい…。
どれだけ、若年層が投票に行っていないか…。
しかし、なぜか、どこも発表していないのだ。 何を見ても、若年層に比べて高齢者層の反対が目立つ…という話ばかり。
そして、同じように、世代別投票委率に注目をしたブログの記事を見つけた。
それによると…どのように投票率を操作しようとも、賛成票が反対票を上回ってしまうという。
これはどうしたことだろう。
こうなってくると、若年層の投票率が低いということが、今回の結果をもたらしたとは、言い難くなってしまうわけで、いま議論していることの根本が揺らいでしまう。
今回の住民投票は、今後の自治のあり方を考える上で重要なケーススタディになるはずだ。
単純に“大阪都構想”が否決されたというだけにとどめることなく、詳細な分析が求められると思う。