4436 展示会に思う
東京ビックサイトで開催されていた、クラウド関連の展示会に、久しぶりに行ってきた。
とにかくすごい人、人、人。
そして、いつも気が滅入るのは、ブースで待ちかまえるコンパニオン風の女性たちをはじめとする出展社の関係者たちである。
各ブースの前で、会場内を歩く人たちに少しでも気に留めてもらえるよう、皆、声を張り上げ、さまざまなノベルティを振りかざしている姿が見えると、それだけで、後ずさりしたくなる。
本当は、ちょっとでも気になるブースをじっくり見たいのだけど、それが自分の目的に合っているかどうか分からない。
だから、ほんのちょっと軽く見たいだけなのだ。
なのに、いろいろ話しかけられるし、名刺を置いたら最後、勧誘の電話やらメールが次々と来てしまう…。
もちろん、彼らも仕事だし、必死なのも分かるのだけど、これでは、結果的には本当の客を遠ざけてしまっているのではないか?という気もしてくる。
かつては主な情報収集先は、展示会だった時代もあるが、すごい時代になったもので、インターネットが普及し、必要な情報はいつでもどこでも確認することができるようになった。
しかし、それはあくまで“検索キーワード”を知っていれば…という前提付きだ。
展示会の場合、ある程度漠然とした課題さえ意識の中に持っていれば、各ブースを巡るなかで、いろいろな気付きに出会うことができる。
それはいまでも変わっていない。
ふと、それはまるで書店や図書館での体験に似ている気がしてきた。
自分の気になるジャンルの棚を巡るのは当然として、それ以外の棚の前にも足を伸ばしたときに、新しい発見があることは少なくない。
そんな経験を展示会でも期待したいのだけど…
展示会でも図書館みたいに、パンフレットや紹介パネルだけがずらりと並んだコーナーを作ってくれないだろうか?
そんなことを考えながら、久しぶりの早めの帰路についた。