[社会の窓](このあたりで)世界に一つだけの花
昨日は鹿児島や名古屋で、今日は静岡でもソメイヨシノ開花が宣言され、桜前線がいよいよ北上を始めた。
都内の桜は、どんな感じになってるだろう…と毎年見に行ってている場所へやってきた。
だいぶつぼみが大きくなってきたが、さすがにまだ咲いてない。
よく見ると…
たった一輪だけ咲いていた。
もしかすると、他にも咲いているのでは…と、探してみたが、見つからず。
かなり調べてみたものの、この付近一帯では、やはり、咲いているのは、この花だけだった。
もし、花に感情があったら、いったい何を思って咲いているのだろう?
早過ぎた…とでも思うだろうか?
早過ぎると何か問題でもあるだろうか? 逆に早く咲いたことで良かったことはあるのだろうか?
そもそも、ソメイヨシノは、すべてクローンなので、同じ種同士で受粉することがない。
つまり、生殖のためという観点からは花の意味は、まるでなく、あくまで人を楽しませるために咲いている…と見ることもできる。
おそらく数万は下らない数の桜の花のなかで、たった一輪を注目されるなんて、ある意味、一番最初に、唯一咲いているからこそ、こうして、注目されるのだ。
そう考えると、このたった一輪の花は、しっかり仕事を果たしていることになる。
もう数日もすれば、他の桜の花に紛れて分からなくなるだろうが、それまでは、(このあたりで)世界に一つだけの花として、しっかり自己主張していて欲しい。