4328 山田孝之の東京都北区赤羽
テレビ東京の深夜枠のドラマで「山田孝之の東京都北区赤羽」が放送される…と知り、ふと、かなり以前に本屋で「東京都北区赤羽」というマンガを見掛けたのを思い出した。
2014年の夏…俳優山田孝之が、主演する映画「己斬り」のラストシーンの撮影中、自分と役を切り離すことができなくなったことを苦悩するところから、物語は始まる。
結局、撮影を続行できなくなったこの映画は撮影中止という事態に陥ってしまう。
悩み続けた山田孝之の出した答えは、自分が影響を受けたマンガの舞台となった場所に引っ越して、そこで自分を見つける…というものだった。
そのマンガは清野とおる原作の「東京都北区赤羽」。
パラパラと立ち読みしただけだったが、個性豊かな人たちが次々と登場する独特な世界観のマンガだった。
ちなみに、以前このマンガを見た当時は、ビニールのカバーが掛けられていなくて、自由に見ることができた。
第1回は映画の撮影中止から赤羽に引っ越しをするまでの話で、原作となったマンガとは直接関係がない。
ただ、冒頭から独特な雰囲気に引き込まれたし、みんな、ちょっとどこかおかしい(笑)
そもそも原作者の清野とおるも…
待ち合わせの場所に指定されたのは、カトリック赤羽教会。
そこで、清野とおるは、なぜかミニチュアポニー2頭とともに、山田孝之を出迎える。
当然、山田は何かと尋ねる。すると清野は…
「ウエルカムホースです」
別に彼が飼っているわけでも、赤羽で有名なわけでもないのだ。ただ、歓迎の意を示したかっただけなのだ。
その後も、山田と清野の会話はイマイチ噛み合わない。
決してバカにしているわけなく、本当に歓迎しているのだ。ただ、あくまで自分なりの方法で。
おそらく、この話のおもしろさは、ここにある。
肩肘張らず、人の目を気にすることなく、自分の気持ちに正直に振る舞うというのは、相当難しい生き方だ。
赤羽で、そうした生き方をしている人が多いのかどうかは知らないけど、もしかすると、そんなヒントが見つかるかも…なんて。
いったい、どこまでがフィクションで、どこからがノンフィクションなのか…いろいろ楽しめそうで、第2話以降も期待。