東海道新幹線50年/須田 寛

■鉄道, 龍的図書館

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東海道新幹線50年 (KOTSUライブラリ)
須田 寛
交通新聞社 2014-03

by G-Tools , 2015/01/11

 

昨年は、東海道新幹線開業50周年と言うことで、さまざまな本が出版された。

だから、図書館に行くたびに、気になる本が見つかり、ついつい借りてしまうものだから、ちっとも読み進められない。

たくさんの関連書籍の中から、選んだのが、この本。

著者は、国鉄時代には名古屋鉄道管理局長、民営化後にはJR東海初代社長も務めた人物で、鉄道雑誌にも多数寄稿する業界きっての鉄道ファン。

そんな彼がどのようなどのような“東海道新幹線観”をしているのか?気になって読んでみることにした。

全体を通して、新幹線をより身近な存在として認識してもらいたいという思いが感じられた。

実際、あとがきにもこう記されていた。

今年は新幹線50周年にあたるので東海道新幹線を内容とする本や雑誌が多数出版されると思われる。この本はそのなかで極力「平均的」なものとするように考え執筆した。
(中略)
「ふだん着の新幹線」という側面からその経緯、現状等を述べたつもりである。

“平均的”いうものの、どれも興味深いエピソードばかりで、鉄道ファンならずとも、東海道新幹線が歩んできた50年の歴史を楽しく理解できる内容になっていると思う。

いまさらながら知ったエピソード。

車内デザインの基本コンセプトとしては1等車は「金」、2等車は「銀」をイメージしたものとなった。1等車は、座席モケットはゴールデンイエロー、出入口扉には金の縁どりをした。2等車は座席モケットの色がシルバーグレーとなり、銀色系で内部仕上げを行っている。(このシルバーグレーのモケットを後に中央線電車の優先座席に用いたので、シルバーシートの名が生まれた) (p.38)

シルバーという言葉が、その後、「お年寄り」とか「老人」という言葉に代わる新しい表現として、日本に定着したのは、周知の通りだ。

広まった直接のきっかけは中央線だけど、東海道新幹線と著者がシルバーのモケット(布地)を使うよう指示しなければ、言葉は誕生しなかった。

意外なところに新幹線の存在があったというのは、すごく興味深い。

Posted by ろん