4317 今年もまた王子狐の行列へ
だんだん毎年恒例になりつつある、王子狐の行列の見物に、今回も行ってきてしまった。
回を重ねてくると、同じイベントでも変化も感じ取れる。
最も僕は忘れっぽいので、自分の記事を読み返すことで、思い出すに過ぎないのだけど…。

昨年から、名所江戸百景の描かれた江戸時代と現在とを比較する企画を始めたが、この王子にある装束稲荷神社も、その場所のひとつ。
ただ、この浮世絵が、他の浮世絵と大きく異なる特徴がある。
それは、この浮世絵だけは、空想上の世界が描かれてるということだ。
漆黒の闇に包まれた寒村…そこに集まる狐たち…
王子には古くから、大晦日に、各地から集まった狐が大きな木の下で装束を整えて王子稲荷神社に詣でたという言い伝えがある。
そんな光景を再現したのが、この王子狐の行列だ。
だから、行列は、装束稲荷神社の前から出発する。
出発は、新年が明けた午前0時過ぎ。
狐に扮した人たちが、一列に並んでいる。
それを取り囲むように見物客が押し寄せるから、ただでさえ狭い神社周辺は、かなりの混雑になる。
午前0時にかけて、カウントダウンをする。
このあたりは、特に厳かな雰囲気は一切なく「10、9、8、7、6、5、4、3、2、1…」みたいな感じで、「0!」の瞬間に、配られたクラッカーが一斉に鳴る。

気がついたのは欧米系の人たちの姿。
昨年、日本への観光客の数は過去最高を記録したというから、こういうところにも多数やって来ているのかもしれない。

ごった返す、装束稲荷神社を抜けだし、行列が進む、北本通り(きたほんどおり)へ、出てみる。

賑やかなのは、カウントダウンだけで、あとは、淡々と行列は進む。


カウントダウンあたりまでは、それほど感じなかった寒さも、0時を過ぎたら、急に風が強まり、底冷えを感じるように…。
そろそろ帰ろう…。
今年は比較的行列を間近に見られたし、写真の写りもまずまずだった感じがするので、幸先のいいのいいスタートを切れたような気がした。