4234 リニア・鉄道館
以前から一度行ってみたかった、リニア・鉄道館へ、鈍行を乗り継いで、はるばるやって来た。
土曜日ということで、多少の混雑は覚悟していたものの、意外とそれほどでもなかった。
館内に入ると、歴代の高速車両が出迎えてくれる。
狭軌の蒸気機関車では世界最速の時速129kmを打ち立て、現在も破られていない、C62形式の蒸気機関車。
電車としては世界最速の時速443kmをたたき出した、300X系955形式。
そして、有人走行による世界最高速度の時速581kmを記録した、浮上式超伝導リニアモーターカーMLX01-1が並んでいる。
このMLX01-1は、2005年に愛知万博で見学した車両と同じなので、9年ぶりの再会ということになる。
メインの展示スペースには、磨き上げられた車両たちがずらりと並ぶ。
どうやって写真を撮ろうか考えた結果、真正面から捉えてみよう…と、勝手にテーマを決めてみた。
見慣れないアングルは、ちょっと面白い。
ただこちらは、正面からのみの見学…。
一般の車両ばかりでなく、鉄道の運行を支える“裏方”の車両も展示されている。
新線や電化区間の開業の際、車両に建物や標識などが接触しないかどうか…建築限界を調べるための事業用車が、このオヤ31。
独特のその姿から、“オイラン車”とも呼ばれた。
展示されている多くの車両に入ることができるようになっている。
なかでも気になったのは、かつて東海道新幹線を走っていた2階建ての食堂車。利用が低迷していた上に、時速260kmで走るのぞみの運行に支障を来すことから廃止されてしまったが、こうして見ると、またぜひ乗ってみたいと思ってしまう。
視覚障害者のための説明書きや、歴代の切符類の予約発券システムであるマルスなどの紹介など、時間があればじっくりチェックしたい展示がいくつもあった。
先日開業50周年の記念式典を見に行ってきたばかりだが、それに関連した企画展を開催中だった。
日本最大級の鉄道模型もよくできていた。東京・名古屋・京都・大阪…と、それぞれ都市の特徴をよく表したジオラマが楽しい。
メインフロアを見渡せる場所にテーブルと椅子が置かれていて、展示されている車両を見ながら、駅弁などの軽食が取れるようになっている。
もうちょっと時間があったら、ここで食べたんだけど…。
小さな子供も多かったが、外国人だけとか、若い女の人だけのグループも見学に訪れていて、客層は幅広かった。
シミュレーターや、さまざまな展示など、とてもとても短時間で見きれるわけもなく、後ろ髪を引かれる思いで、駆け足(いや全速力)で、リニア・鉄道館をあとにした。