4229 たとえ“そのまんま”でも…

芸術・デザイン

僕の勝手なイメージだけど…

デザイナー佐藤可士和氏の作品を簡単に表現すると、

「そのまんま」とか、「ひねりがない」

…という感じがする。もちろん、感想には個人差があるけど。

これまでの作品を見ると、あらためてそう思ってしまう。

国立新美術館

そして今回のこのニュース

三井物産は24日、アートディレクター/クリエイティブディレクターの佐藤可士和氏による三井物産の新しいロゴデザインを披露した。

このニュースを見て、新しいロゴはどこに掲げられているんだろう?と本気で思ってしまった。

新しい三井物産のロゴ

あまりにそのまんますぎて、どの部分をデザインしたのか?よく分からなかった。

記事によれば…

新ロゴは、従来から使われていたロゴ「井桁三」を現代的にアレンジ

とか、

ロゴは300年以上の歴史を持つ井桁(いげた)マークを生かし、墨をイメージしたジャープな黒に刷新した。

というが、全然分からない。

ちなみに、他の旧財閥系の企業グループのロゴは統一されている。

先日、三菱電機がロゴを三菱グループのスリーダイヤに回帰したように、三菱グループは統一のロゴを用いているし、住友グループも、各社で色違いだが統一されている。

三井グループ各社の商標(1980年当時)三井グループも、基本は井桁(いげた)マークを使っていたようで、1980年当時の商標を見ると、こんな感じだった。

でも、いずれも微妙にデザインは異なっていたし、現在は各社バラバラのシンボルマークを使っている。

そのようななかで、三井物産は以前から、井桁(いげた)マークを使っていたわけで、今回新しくなったというロゴと比べても、違いが分からない。

これを新しいデザインとして、発表するってある意味すごい。

つい

「こんなの僕だって思いつくよ」

と言ってしまいたくなるが、これはデザインの世界では禁句なじゃないかと思う。

誰だって、けっこういいデザインを思いつくことはある。

けれど、これを形にするところまでが作品だと思うからだ。

思いつくことと、思いついて形にすることとは、雲泥の差があるのだ。

それが、たとえ、ちっとも変わってないようなデザインであっても。

Posted by ろん