4192 潔い?アメリカと往生際の悪い?日本
最初のこの話が伝えられたときには、この夏をめどに…ってことだったが、夏休みには間に合わず、9月1日から…となった。
これまで、飛行場でドアが閉まって離着陸体制の際には、電波を発生の有無を問わず、すべての電子機器類の使用が禁止され、水平飛行時も、電波を発しない機器または、機内のWi-Fiシステムなどに接続する機器の使用だけが認められていた。
そもそも、こうした制限があったのは、航空機の安全な運航に支障を及ぼすおそれがあるとの理由だったが、これが大幅に緩和されるのだ。
携帯電話やトランシーバーなど、機外と無線通信する(できる)電子機器は、これまで同様に制限されるものの、デジカメなどそもそも通信用電波を発しない機器はもちろん、携帯電話でも機内モードを持つ電子機器は、離着陸時も含めて、常時使用できるようになる。
国土交通省からの発表を見てみると、今回の決定が、すべての航空機で認められた…というわけではなく、微妙に制限があることがわかる。、
それは、航空機、電子機器の電波に対する耐性によって区分し、その区分別に使用可能な機器と時間帯が決められているのだ。
これには、ちょっと気になった。
というのも、アメリカでは、昨年秋、すでに飛行機内での電子機器使用制限が緩和されているが、こうした制限があるということは伝えられていない。
これに関連した記事があった。
ワシントン近郊のレーガン・ナショナル空港で会見したFAAのフエルタ長官は、「ほとんどの民間機は、携帯型電子機器が発する電波に耐性がある」とし、「電子書籍を読んだり、ゲームをしても安全だ」と述べた。
日本で、わざわざこうした制限を付けているということは、日本を飛ぶ飛行機には、こうした耐性がない飛行機がまだまだ残っているということなのだろうか?
いや、そんなことはないのではないか?
どうも、僕には、実は本当は問題ないのに、“もったいぶってる”ようにしか見えない。
はっきりしたことはわからないけど、これまで、ずっと制限してきた手前、一挙に解禁というと、「今まで何だんったんだ?」という声も出かねないから、あえて制限を少し残すことで、規制を緩和しつつある雰囲気を醸し出してる…なんていうのは、ちょっと言い過ぎだろうか。
実際に、携帯電話などの電子機器が、航空機に影響を及ぼしたという事例は、皆無に近いという実態が、それを裏付けている。
こういうところに、潔いアメリカと、往生際の悪い日本を見た思いがした。