旅客機の一生物語/チャーリィ古庄
以前、日本初の旅客機であるYS-11に乗りたくて、わざわざ福岡まで行ったことがあった。
その後、惜しくも日本の空から引退してしまった。
その一方、ボーイング787が華々しくデビューしたのは記憶に新しいが、いまだに、トラブルが続いている。
飛行機も、人間と同じく、一生がある。
飛行機の誕生から解体まで、まさに一生を追っていくのがこの本。
著名な航空写真家による本だけあって、写真がとてもきれいで、記事も読み応えがある。
太平洋を横断できない小型の飛行機が、日本にやってくるときは、カナダやアラスカなどを経由し、できるだけ陸に近いところを飛んでやってくるそうだ。
アラスカ上空を飛ぶ飛行機には、不時着したときに備えて、猟銃や釣り道具などのサバイバルセットが用意されてると聞いて、ちょっとびっくり。
鉄道車両と違い、航空機は、国や会社を超えて、比較的頻繁に譲渡されることが多く、まさに波瀾万丈の一生を送る。
普段はあまり飛行機に乗る機会がないが、たまたま乗ったこの飛行機が、いつの間にか地球の裏で活躍している…なんてことが起きうるわけで、飛行機にも、一期一会があるんだな…なんて思った。