4172 ヘルシンキ・トラムと現代美術巡り(北欧2014・3日目)
今朝も気温は20度。昨日よりも風があるせいか、ちょっと肌寒い。
午前9時。これから、トラムに乗ってみようと思い立った。
市内を縦横無尽に走り回る、ヘルシンキトラムのうち、系統番号7A・7Bが、市内中心部を一周している。
まずは、これに乗って、ぐるっと、一周してみることにした。所要約1時間ほど。

車内は空いていた。最前部は運転席があって景色が見えづらいので、最後尾の席に座る。
右側通行のために、どうも感覚が狂う。
最後部からの景色は素晴らしく、街の様子が手に取るようにわかって楽しい。
交差点では、道路だけではなく、線路も複雑に交差している。
しばらく街の中の大きな通りを通ってきたかと思ったら、急に右折し、さらに細い路地へ。
前方を見ると、トラムはビルの下に入っていった。
まるで、模型のような作りに、内心興奮。ヘルシンキではいつものことなのだろうけど。

トラムはずっと公道の上を走ってきたが、ずいぶん郊外に出てくると、トラム専用軌道区間を走り始めた。でも距離は短く、すぐに一般の公道へ。
鉄道駅との乗り換えができる停留所に着くと、強制的に下ろされた。
環状線ではあるが、列車としては終点があるのだ。山手線が、全部大崎始発大崎行きで、大崎駅を乗り越す場合は、全員大崎駅で乗り換える…そんな感じ。

ふたたび街の中をトラムは走る。
初めてヘルシンキに来たときに行った、ハカニエミ市場を通り過ぎる。建物のひとつひとつが、気になる。


トラムが通過すると、保線係が作業を始めた。地道な作業が乗り心地のいいトラムを支えている。
ヘルシンキで最も有名な観光スポットの、ヘルシンキ大聖堂が見えてくると、そろそろゴールが近づいてくる。

最初に乗った停留所に到着して、一周終了。
と、同時に、今日の目的地のひとつ、ヘルシンキ現代美術館(キアズマ)に到着。
到着といっても、実はトラムで一周するときに乗った停留所が、キアズマの目の前なので、そもそもトラムに乗る必要はないのだけど。
キアズマへの入館時には、小さなシールを渡され、これが入館証の代わりになっている。
このシール入館証といい、緩やかなスロープでの入場といい、どこか、六本木にある、21_21 DESIGN SIGHTに似ている。

100万冊の'パスポートも圧巻。

不思議な作品も多いけど、作家が意図したことは、なんとなく伝わってくる気がする。

じっくりと鑑賞することができた。
ふたたび、マーケット広場で、フィンランド名物サーモンスープを食べる。
1杯8ユーロのお店が多いなかで、唯一7ユーロだった店でいただく。とっても美味しい。

アラビアのファクトリーショップに向かう。トラムに乗って行きやすいこともあって、日本人を多数見掛ける。

買い物のあと、すぐ近くにある、トラムの終点を見に行った。
ヘルシンキのトラムは、乗降口が進行方向右側にしかなく、運転席も前方1カ所のみだ。
つまり、電車は終点まで来ても、そのまま折り返し運転することができず、ぐるっと転回する必要があるのだ。
アラビアは終点のひとつなので、ここがどうなってるか見てみたかった。

そして、電車によって出発時刻を調整できるよう線路が2本敷かれ、あとから来た電車が追い抜くこともできるようになっていた。
当然ながら、機能的で、よくできている。

やって来た最新の車両は、車内照明はLEDで、座席の絵柄は、路線図をイメージしたものだった。

途中で地下鉄に乗り換え。地下鉄も洒落ている。
気になったのは、エスカレーターの乗り方。みんな右側を開けている。この乗り方は、日本では西日本で定着している。一方を開けるという習慣が日本と同じというのが興味深い。

フィンランド名物のミートボール。
3日目にして、早くも疲れ気味。
